ハスモンヨトウによるナノカーボンの合成
野菜の害虫として知られるハスモンヨトウですが、驚くべき力を持っていることが報告されました。
理化学研究所と名古屋大学の共同研究で、これまで選択的な官能基化が困難だった機能性分子ナノカーボンが昆虫の異物代謝経路を活用することで、わずか1段階で生産できることが確認されました。
合成が難しい機能性分子の合成をわずか1段階で達成した画期的なものです。
人工飼料に混ぜた分子ナノカーボンをハスモンヨトウに食べさせ、その排せつ物から蛍光特性などの新しい機能を付与した物質を得ることができました。
昆虫の多様な酵素
昆虫は、多様な酵素を高密度に持ち、複雑な反応を効率的かつ正確に行う能力を持っています。
植物の二次代謝産物や農薬などの異物に対して、高度な解毒システムなどの制御機構を発達させてきました。
チョウ目昆虫に特異的な遺伝子CYP6B2の遺伝子多型であるCYP X2とX3が昆虫内ナノカーボン合成に関与していたものです。
昆虫のパワー、すごいですね!
コメント