高まる再エネの需要
日本では、2050年カーボニュートラルの実現を目指し、2030年度までに温暖化ガス46%削減する目標が掲げられました。
そのため、「エネルギー基本計画」では再生可能エネルギーの電源比率が、現行の22~24%から、36~38%と大幅に引き上げられました。
日本が目指すカーボンニュートラル実現のため、「脱石炭」「脱石油」そして「脱炭素」の動きが強まると同時に、再生可能エネルギーの需要はますます高まっています。
FITの問題点
FITは再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、国が定める価格で電気事業者が一定期間買い取ることを義務付けた制度です。
FIT制度の最大の意義、それは太陽光発電設備などの設置導入費用の回収目途が立ちやすくなるという点です。
FITの創設以来、売電価格は年々下がり続けており、これだけ見ると「今さら太陽光をやっても損するのかな?」と思ってしまいますが決してそんなことはありません。
太陽光発電の設置費用の低下と太陽光パネルの発電効率も向上で、太陽光発電の経済メリットは下落していません。
しかし、政府もFIT制度の縮小に進んでおり、今後は経済メリットは下落するものと思われます。
また、この制度は、再生可能エネルギーの活用を後押しするものでしたが、その原資は利用者が支払う電気料金に含まれる再エネ賦課金でまかなわれており、負担総額が膨れ上がるという課題があります。
そこで、いま、FIT法に依存しないNon-FIT(非FIT)が注目されています。
non-FITは100%再エネ由来
Non-FITとは、FIT制度に頼らない再エネ由来の電気のことです。
Non-FIT電気は、買い取りの流れは特に定められておらず、電力会社の買取義務や国民への負担(再エネ賦課金)もありません。
そのため、「CO2排出を抑え、環境負担も少ない」という環境価値を発電所や電気の供給先にも付与することになり、Non-FIT電気は再生可能エネルギー由来100%として認定されます。
国の方針もFIT法の縮小(補助金減)に進み、再生可能エネルギー事業者もFIT法に依存しないNon-FITへのシフトが模索されています。
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