ヒメクロオトシブミ
オトシブミの中でも最もポピュラーと思えるヒメクロオトシブミ(コウチュウ目オトシブミ科)。
ユニークな体型に親近感を覚えます。
光沢のある黒色のカラダと、しっかり葉に捉まっている安定感がなんとも言えません。
ヒメクロオトシブミの揺籃
オトシブミの仲間は揺籃を作ることが知られています。
その作り方は、まず餌となる木の葉の縁から主脈に向かって真っ直ぐに切れ目を作ります。
切れ目が主脈まで届いたところで切り進むのをやめ、今度は反対側の縁から切れ込みを作り始め、やはり主脈に達したところで止めます。
その結果、葉は中程で左右から一直線で切り取られ、主脈だけでつながっている、という状態になります。
次に切り残された主脈に噛み傷を作り、それによってそれより先の葉がしおれます。
その後、葉の表同士を合わせるように葉を左右から折り重ねるように曲げ、しおれるのを待って葉の先端から切り口の側へ巻き込んでゆきます。
2巻きほど巻き込んだところで主脈のわきに産卵します。
その後残りの部分も巻き込んで揺籃の完成です。
全行程で約2時間!
揺籃はそのまま葉先にぶら下げることもあり、また最後に主脈の残りを噛み切って切り離す場合もあります。
孵化した幼虫は揺籃の内部の葉を食べて成長し、約20日で羽化します。
正に「ゆりかご」ですね!
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