以前は便所バチと呼ばれていたが
アメリカミズアブ(ハエ目ミズアブ科)は外来種ですが日本にも定着しています。
かつて汲取式のトイレだった頃、トイレの中で幼虫が繁殖し、成虫もトイレの近くを飛び回っていたことから便所バチと呼ばれていました。
しかし、アメリカミズアブはハチではなく、アブの仲間です。
そして、有用な昆虫として注目を集めています。
アメリカミズアブはゴミを食べてくれる
アメリカミズアブの幼虫は草や果実、動物の死体や糞などの腐敗物を食べます。
従って衛生害虫ではありますが、一方でゴミを処理してくれるありがたい昆虫です。
生ゴミを食べてくれるので、その点非常にありがたいです。
ただ、生ゴミに入れるだけだと、その周りに成虫も当然のごとく発生して不衛生な状況になります。
海外では生ゴミを食べさせて大きくなった幼虫を家畜や養殖魚の餌にしているところがあります。
アメリカミズアブの栄養
アメリカミズアブの幼虫は良質な動物性たんぱく質・カルシウムが豊富で、ミルワームと比べ約50倍ものカルシウムを含みます。
また、カルシウムとリンとのバランスが約2:1で、効率よくカルシウムを体内に吸収することができると言われています。
それだけではありません。生産効率が高いことも特徴です。
たとえばコオロギ(バッタ目コオロギ科)の場合、卵から約1ヶ月半で成虫になりますが、アメリカミズアブは、孵化してから約2週間で出荷可能な状態に成長するので、効率よく生産することができます。
日本でも大豆の絞りカスのおからで育てたアメリカミズアブをヒトの食用にする開発が進んでいます。
私も元のウジ虫の姿を想像しなければ大丈夫です!
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